イソプロピルメチルフェノールの効果とおすすめ洗顔

2016年に米国でトリクロサンなど19の成分を配合した薬用石鹸の販売が停止された流れを受け、日本でもこれらの成分が含まれた製品の成分切り替えが促されました。

 

その時、代替成分の一つとして注目されたのが、今回取り上げるイソプロピルメチルフェノールです。このイソプロピルメチルフェノールとは、どんな成分なのでしょう。

 

イソプロピルメチルフェノールの効果や副作用まとめ

 

2017年現在、抗菌や殺菌をうたった多くの製品で目にする成分イソプロピルメチルフェノール。ファーストクラッシュには含まれていませんが、この成分を含むニキビケア製品は多くみられます。気になる効果や副作用についてまとめました。

 

効果や効能

イソプロピルメチルフェノールは、軟膏や消毒薬などの医薬品、ハンドソープや育毛剤、デオドラントなどの医薬部外品、そして洗顔料や化粧水などのスキンケア商品と、幅広い分野の製品に配合されています。どのような効果・効能を期待して配合されているのでしょうか。

 

多種類の菌に効く殺菌作用

イソプロピルメチルフェノールの最大の特長は、強い殺菌効果です。細菌、酵母、カビなど多くの種類の菌に対して効果をもたらします。

 

病院などで院内感染などを引き起こすMRSAやセラチア、腸管出血性大腸菌感染症O-157、水虫の原因菌である白癬菌に対しても、抗菌・抗真菌傾向があるとされていて、市販の水虫薬などにも配合されています。

 

この殺菌効果は、ニキビの原因菌にも効力を発揮します。顔ニキビの原因菌であるアクネ菌はもちろん、背中や二の腕、胸などにできるニキビの原因として挙げられるカビの一種マラセチア菌に対しても効果的です。

 

マラセチア菌で起こる身体ニキビは、保湿などで肌を整えるケアをしても顔ニキビに比べて治りにくい傾向がありますが、抗真菌薬などを使えば比較的早く良くなります。そういった意味では、イソプロピルメチルフェノールは身体ニキビにとても効果があるといえるでしょう。

 

ただし、市販されているボディーソープでは医薬品ほどの効果は期待できません。悪化してしまった身体ニキビに対しては限界があるので、炎症がひどい場合は皮膚科を受診してください。

 

紫外線吸収作用

イソプロピルメチルフェノールには紫外線を吸収する効果もあります。紫外線吸収剤と呼ばれ、日焼け止めクリームなどに使用されています。

 

日焼け止めクリームには、紫外線を反射させて日焼けを防止するタイプと、紫外線を皮膚表面で吸収して日焼けを防ぐタイプがありますが、紫外線吸収剤を使ったものは、反射させるものより紫外線をブロックする力が強いのが特徴です。

 

製品の品質を安定させる作用

強い殺菌作用により、ハンドソープやデオドラント製品などに配合されているイソプロピルメチルフェノールですが、化粧品に関しては別の理由で配合されている場合があります。その場合に期待されるのが、製品の質を安定させる作用です。

 

イソプロピルメチルフェノールの持つ抗菌・防カビ、そして抗酸化作用は、製品内で菌などが増殖したり酸化したりするのを抑える働きをするので、品質保持にうってつけの成分と言えます。

 

副作用について

強い作用がある成分には、副作用がつきものです。ただし、イソプロピルメチルフェノールはハロゲンや重金属、環境ホルモンといった有害物質は含んでいないので、安全性の高い成分といえます。また、低い濃度であれば、皮膚への刺激もほとんど心配ありません。

 

高濃度や長期間に使用に注意

化粧品に配合できるイソプロピルメチルフェノールの最大含有量は、100gあたり0.1g以下と決められています。原液やそれに近い濃度のイソプロピルメチルフェノールが肌につくと、肌が腐食したり、肌から吸収されて中毒症状を起こしたりすることが確認されているので、注意が必要です。

 

また、定められた量であっても、長期間もしくは広範囲に使い続けると、中毒症状を起こすことがあります。稀なケースですが、安全性が高い規定量配合の化粧品を使って、接触性皮膚炎を起こした例も報告されています。

 

アクネ菌を殺菌することの弊害

もう一つ忘れてならないのは、イソプロピルメチルフェノールの殺菌作用が間接的に引き起こす弊害です。人の肌には、肌を健康に保つために必要な常在菌が数多く存在しています。これらの菌を殺してしまうと、肌のバリア機能が失われて外部から菌やウイルスが入りこみやすい状況になり、肌トラブルが増えてしまいます。

 

実は、ニキビの原因とされるアクネ菌も、普段は肌のバリア機能にとって重要な役割をしている必要な菌です。もちろん悪玉化してしまったアクネ菌は退治しなければなりませんが、やみくもに長期間殺菌を続けると肌に必要な菌まで死滅してしまうため、殺菌するのを止めた途端に炎症などのトラブルが生じることがあります。

 

殺菌をするときは、なるべく短い期間、必要最低限で行うようにしましょう。

 

おすすめの洗顔や化粧品

ニキビケア用の製品の中には、品質保持のための添加物ではなく、殺菌成分としてイソプロピルメチルフェノールが配合されているものもあります。なかでも、顔ニキビ向けの製品2シリーズと、身体ニキビ向けの製品を1つピックアップして紹介します。

 

アクネ菌とたたかうアクネスシリーズ

ロート製薬の「メンソレータム アクネ菌とたたかうアクネスシリーズ」では、ほとんどの製品に殺菌成分としてイソプロピルメチルフェノールを使用しています。

 

洗顔料に「薬用ふわふわな泡洗顔」、「薬用毛穴すっきり粒つぶ洗顔」、「薬用クリーム洗顔」。化粧水に「薬用モイスチャー化粧水」、「薬用パウダー化粧水」のラインナップがあり、それぞれ好みで選ぶことができます。また、ニキビ予防とUVカットが同時にできる「薬用UVティントミルク」にも、イソプロピルメチルフェノールが配合されています。

 

オードムーゲ

50年以上にわたり愛され続けている小林製薬のロングセラーブランド「オードムーゲ」。その「薬用ローション ふきとり化粧水」と「薬用保湿化粧水」に、イソプロピルメチルフェノールが殺菌成分として配合されています。

 

洗顔後にふきとり化粧水をコットンに含ませて肌を優しくふきとると、洗顔ではとりきれなかった汚れを拭いとることができます。ふきとり後は薬用保湿化粧水で保湿すると、肌あれ・ニキビ予防に効果的です。

 

薬用アクネオフ デコルテケアボディーソープ

株式会社マックスの「薬用アクネオフ デコルテケアボディーソープ」は、身体にできた気になるニキビをケアするためのボディーソープ。殺菌成分イソプロピルメチルフェノールと消炎成分グリチルリチン酸2Kの働きでニキビを改善します。また、7種の保湿成分により、乾燥しがちな大人の肌に優しく潤いを与えます。背中・胸・首まわりなどのデコルテケアに効果的です。

 

 

イソプロピルメチルフェノールは殺菌効果のある成分ですが、ニキビが落ち着いた後に使い続けると善玉菌まで殺してしまう恐れがあるので、注意が必要です。ニキビがひと段落したら、保湿もできる優しい洗顔料ファーストクラッシュに切り替えて、ニキビ予防していきましょう。